AIワーカー

AIワーカーは、特定の業務に専従するAIの作業単位です。Zemuではワーカーごとに「指示/スキル/連携/トリガー/API」の5要素を組み合わせて挙動を決めます。最初に詰まりやすいのは、ナレッジが設定タブに無くスキル経由で参照する点と、同じワーカーでも入口(チャット/トリガー/受信チャネル)によって設定箇所も挙動も違う点です。

概要

ワーカー設定の5タブ(指示/スキル/連携/トリガー/API)の意味、ナレッジが設定タブに「ない」理由、3つの起動経路、トリガーの実行方法トグルなど、運用前に押さえておきたい仕組みを整理します。

基本

設定タブの実体(ナレッジが「ない」理由)

ワーカー編集画面のサイドバーには「指示」「スキル」「連携」「トリガー」「API」の5タブだけがあり、「ナレッジ」タブはありません。これはZemuのナレッジがチーム単位の共有プールで、ワーカーごとに割り当てる設計ではないためです。

ワーカーがナレッジを参照するときは、「スキル」タブで knowledge-manager などのナレッジ系ビルトインスキルを有効化すると、そのスキル経由で参照できます。「ワーカーAだけが見られるナレッジ」のような分離はできず、参照範囲はチーム共通のナレッジツリー側のフォルダ構成と命名で制御します。

設定の責務分担:

  • 指示:このワーカーの役割・口調・出力形式・禁止事項
  • スキル:再利用可能な作業手順(ナレッジ参照もここで有効化)
  • 連携:外部SaaSへの接続(次セクション参照)
  • トリガー:自動起動の条件
  • API:このワーカーを外部から呼び出すためのエンドポイント設定

「スキル」と「連携」は別物

同じ「ツール」のように見えて、スキルと連携はレイヤーが違います。

  • スキル(やり方):Zemuが提供する/チームが定義する再利用可能な作業手順。docx pdf xlsx gemini-image-generation knowledge-manager などのビルトインスキルと、独自に作るカスタムスキルがあります。スキルタブで有効化/無効化し、ワーカーが必要なときに呼び出します。
  • 連携(接続先):外部SaaSやMCPサーバーへの接続。連携タブの「アプリを参照」でSlack / Notion / GitHubなどのネイティブ・Composio連携プロファイルを、「カスタムMCP」で独自MCPサーバーを紐づけます。

判断基準:「Zemuの中で完結する手順か → スキル」「外部システムへアクセスするための接続か → 連携」。同じ目的でも、内蔵の gemini-image-generation スキルで画像生成するのと、Composio連携経由でCanvaを操作するのは別レイヤーです。

起動経路は3つ — チャット/トリガー/受信チャネル

同じワーカーでも、起動する経路によって設定箇所と挙動が変わります。

  • チャット:ワーカー一覧の「チャット開始」から起動。プロンプトとモデルはチャット画面で都度入力・選択します。
  • トリガー:ワーカー設定→トリガータブで作成。スケジュール(cron/繰り返し)と外部イベント(Composio OAuthイベント)の2種があり、起動時のプロンプトとモデルをトリガーごとに固定します。
  • 受信チャネル:ダッシュボード左メニューの「受信チャネル」(別画面)で設定。Slack / Discord / LINE WORKS のDM・メンション・チャンネル投稿を入口にします。ワーカー設定のトリガータブには表示されないため、「Slack起動の設定が見当たらない」と詰まる人が多い箇所です。

モデルの優先順位は「ワーカー既定 ← トリガー上書き/受信チャネルルート上書き/チャット上書き」で解決されます。受信チャネルからの起動とトリガーは設定箇所が分かれているので、運用時には両方を独立に確認します。

トリガーの実行方法(ワーカープロンプト vs ワークフロースキル)

スケジュールトリガー作成の3ステップ目「実行」に、トグル「ワーカープロンプト/ワークフロースキル」があります。これは「トリガー時刻に何が走るか」を決める分岐で、選択を間違えると意図と違う動作になります。

  • ワーカープロンプト(API上は agent_prompt):実行時にプロンプト本文をワーカーに渡して、その都度ワーカーが内容を解釈して動きます。本文には {{variable_name}} で変数を埋め込めます。「日次でその日のSlack要約を作る」のように、毎回の入力が違うが指示の枠組みは同じ用途向け。
  • ワークフロースキル(API上は workflow_skill):あらかじめ定義したワークフロースキルを丸ごと実行します。手順・入力・出力が固定された定型作業向けで、保守時はトリガーではなくスキル本体だけ更新すれば全トリガーに反映されます。

判断基準は「実行内容が毎回違うか/いつも同じか」。手順が固定なら workflow_skill のほうが、複数トリガーから同じ手順を呼ぶときの一元管理が効きます。

確認ポイント

  1. このワーカーの挙動を「指示/スキル/連携/トリガー/API」のどのタブで決めているか、タブごとに説明できますか?

  2. ナレッジを参照させたいワーカーで、スキルタブの knowledge-manager(または該当するナレッジ系スキル)が有効になっていますか?

  3. 同じワーカーをチャット/トリガー/受信チャネルから起動した場合、それぞれどのモデル・プロンプトで動くかを把握していますか?